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[仙台]午前中の全体ディスカッション

午前中のディスカッション 「こうしたい、けどできないこと」

最初に実行委員の早乙女より、産科医療問題の全体像を伝えるプレゼンテーションをしました。その後、佐沼病院助産師の伊藤真理子さんより「今、宮城でおきている事」と言うテーマでプレゼンテーションをいただきました。 そして、センター化の始まっている仙台のお母さん達から「今、何を、不安に感じているか?」 と言うテーマでのプレゼンがありました。

その後全体ディスカッションをしました。
テーマは「○○したいけれど、できない」。
まずは、お産する人と医療者、それぞれどんな苦悩があるのか。何を望んでいて、何が壁になっているのかを、知り合うための時間を作りました。

皆さんの発言より〜

  • 院内助産院を始めた。産婦人科病棟なのに、寝たきりの患者さんばかり。お母さんたちに手厚くしたいけど、産科のケアに集中できない。(勤務助産師)
  • 子連れ入院ができるところがない。生み場所を探し、1時間かかったが、ともこ助産院にした。家族で産めるところが増えて欲しい。(2児の母)
  • 医師も助産師も、産む人も一緒に協調するべきことだと思う。安全性のためのセンター化といわれるが、任せられない。助産師が16名もいると聞いたが、佐沼病院がこんなに大変とは知らなかった。すでに助産師不足で、卒業生の青田刈りが始まっている。(大学教員)
  • 出産場所を考えているが、生み場所がない。助産師さんもやる気なのに、自宅分娩を考えている。行政の関与も期待したい。(母親)
  • 14年ぶりのお産だった。ともこ助産院で、選ぶことができたことがよかった。待ち時間が長くて5分診療が納得できなかった。(母親)
  • セミオープンシステムは、セミクローズドシステム。助産院は入れてもらえない。
  • 選ぶこと。お産を自分で考える。自分の生き方を決めることと同じ。お産を選ぶってわがまま、と言われるが、たとえば、排便の時、どこでもできるわけではない。安心できる場の確保は大事。
  • 自分はいいお産の経験をしても、なかなか人に伝えられない。それを伝えましょう。国が何とかしてくれるといいと思う。お産をさまざまな立場の人が、関係者として考えること。(いいお産の日in福島実行委員長)
  • 署名活動をして、存続できた。仙台の方にもたくさん署名いただきました。存続はできたが、月80−90名の分娩が殺到しており、いいお産のケアができない状態。(長野上田市産院存続の会)
  • お母さんたちの言葉は、ある種の産科医にとっては、カチンとくる言葉でもある。点滴も会陰切開もしないでも、赤ちゃんは出てくる。ラーメン屋さんを選ぶように、近いから、ではなく、おいしいところを選ぶのと同じように、選んで欲しい。(産科医)
  • 集約化がテレビで取り上げられたが、周辺地域のことも取り上げて欲しい。東北大学医師に頼んで、6月25日に戸米の地域医療を考える講演会を開くことが決まった。(放射線技師)
  • 情報がなく、どこで産んだらいいのか、わからなかった。子育てサークルなどで調べた。第1子は福岡の病院で和室の個室だった。妊娠してから慌てる人が増えると思うので、行政が関与して情報提供して欲しい。(助産院スタッフ)
  • 助産院で産みたいと思い、実家の青森で産もうと思ったが、知人の話は大きい病院なら安心、とか、ワインがもらえる、というような話ばかりだった。根本的な出産情報がない。もう産みたくない、という友人もいるが、みんないいお産を経験してもらいたい。(2児の母)
  • 実習でいろいろな病院に行くが、セミオープン、オープン病院は変わってきている。ハイリスク・ローリスクに分けて振り分けることは、体のリスクだけではなく、心のリスク、生活上のリスクなどの違いを集中化で受け止められるのか。お産に関心を持っている学生も、お産の場がぐらついていて入りきれない。(看護教員)
  • 15床、月50件、助産師二人、看護師5人、准看護師15人でやっている。それまでは、25件程度だったが、周囲でお産ができなくなり、増加して過重労働になっている。食堂に寝ていてもらう患者さんもいた。医師も診療中に居眠りをするほど疲れている。東北大学は新入医局員がいないので、スタッフ不足で十分お産ができない。呉羽病院も医師が倒れて、お産ができない。北茨城市立病院もお産ができなくなり、一人の女医で外来のみになった。(助産師)
Last modified:2006/07/04 19:04:41
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References:[終了した大会] [[仙台]ご参加ありがとうございました]